タイ東部で最も東に位置、中部サムット・ソンクラーム県、南部ラノーン県、中部シンブリー県に次いで人口が少ない県。西隣のチャンタブリー県同様、1893年から1905年までフランス領インドシナ(カンボジア)に併合された歴史をもつ。
カンボジア国境では山脈と海岸線が接し、領土がカンボジアとタイ湾に挟まれて細長く伸びる。沖には52の大小の島が浮かび、中でも有名なのがタイで2番目に大きいチャーン島。タイ政府観光庁(TAT)によると、永住者(昔からの島民)はわずか5000人、土地の70%が手付かずの熱帯雨林。プーケット、ピーピー、サムイなど南部の島に続くリゾートして、2000年ごろから本格的に観光客が訪れるようになった。
タイでは内政が荒れてくると、トラート県を巡って「カンボジアとの間に領土・領海問題が『存在する』」といった声が挙がるのが定番。カンボジアから具体的な発言はない。
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人口: 22万8,000人(2021年、内務省地方自治振興局)
面積:2,819平方キロメートル(エネルギー省)
距離:バンコクから315キロ(タイ道路協会)
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