タイ陸軍が国境での軍事行動を正当化 カンボジアの主権侵害抗議を否定

【タイ・カンボジア】タイ陸軍は、国境地帯での軍事行動がカンボジアの主権を侵害しているとする同国の抗議について、「すべてタイ領内で実施しており、停戦合意にも沿ったもの」として否定した。

 カンボジアは、2025年12月27日に成立した停戦合意以降、カンボジア国境線沿いのクメール遺跡「プラサート・タームアン・トム」の周辺や「プレアビヒア(タイ名:ワット・カオプラウィハーン)周辺などで、タイ軍が越境行為を行っていると主張。僧侶を伴って建造物を設置したり、仏像を安置したりする行為についても、カンボジア領内での活動だとして抗議している。

 プノンペン政府は、これらの行為が2000年に締結された国境画定に関する覚書(MoU43)や、両国の一般国境委員会(GBC)で合意された枠組みに違反すると指摘し、緊張緩和と国境の安定維持のため、活動の即時停止と二国間合意の順守を求めている。

 これに対しタイ陸軍は、カンボジアが問題視している軍の展開は、いずれもタイの主権が及ぶ範囲および定められた作戦区域内で行われていると説明。停戦後も、停戦前の配置を維持するよう定めたGBC共同声明の条件を順守していると強調した。

 MoU43に違反しているとの指摘については、「これまでに同枠組みを繰り返し逸脱してきたのはカンボジア側」と反論。その結果、覚書が紛争解決の手段として機能しなくなり、最近の衝突につながったとの認識を示した。

 カンボジアが求める係争地での建設や土地整備の停止についても、監視、治安確保、作戦区域の安定強化に不可欠な措置だと説明し、カンボジアも同様の行動を取っていると指摘。これらの活動は緊張を高める意図はないと強調した。

プラサート・タームアン・トム 写真:newsclip

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