【タイ】タイ首相府は12月17日、カンボジアとの国境地帯で軍事衝突が発生したことにより、東部および東北部の計7県で家畜653万頭超が影響を受けていると発表した。政府が被害調査と緊急支援を並行して進めている。
農業協同組合省畜産局が中心となり、畜産災害対策本部を設置して支援に乗り出している。東部サケーオ、チャンタブリー、トラート、東北部ブリーラム、スリン、シーサケート、ウボン・ラーチャターニーの7県が対象で、影響を受けている家畜の総数は28郡で653万6689頭。アイヤリン・パンリット政府副報道官によると、12月15日までに171頭の死亡が確認された。主にウシと水牛だという。対策本部はこれまでに809頭を危険地域から避難させ、けがや病気の家畜949頭を治療した。
飼料の供給は戦闘発生直後から行われており、これまでに粗飼料10万1800キロ、高栄養飼料2万1790キロ、犬猫用飼料8825キロが配布された。ミネラル、薬品、ビタミンなどを含む動物用支援キットや救援物資も現地に送られている。
補償基準は家畜の種類と年齢に応じて定められ、1世帯あたりの上限も設けられている。2歳以上のウシは1頭あたり最大3万5000バーツで一世帯5頭まで、水牛は同3万9000バーツで5頭まで、30日以上のブタ・ヤギ・ヒツジは同最大3000バーツで10頭まで、ニワトリ・アヒル・ウズラ・ダチョウなどの家禽類は300〜1000羽までが支援対象となる。牧草地については、1ライ(1600平米)あたり1980バーツ、最大30ライまで補償される。
畜産農家は、被害申告や支援申請を各県・郡の畜産事務所または「DLD 4.0」アプリを通じて行うことができる。首相府は被災した農家に対し、「最大限の支援を行う」と約束している。
写真:スリン県住民コミュニティ ชุมชนคนสุรินทร์ フェイスブックより



















