タイ・カンボジア両軍、国境の重火器撤収で合意 11月から3段階で実施

【タイ・カンボジア】タイとカンボジアの両軍は、国境地帯に展開している重火器を三段階で撤収することで合意し、第1段階を11月1日午前0時に開始する。全体の作業は来年1月末までに完了する見通し。

 東北部スリン県の国境で10月29日に開かれた地域国境委員会(RBC)の会合で決定した。マレーシア・クアラルンプールで両国の国防相が共同議長を務めた一般国境委員会(GBC)の決議を受けたもので、国境一帯の軍事的な緊張を緩和し、重火器を再配置する行動計画を具体化することが目的。

 撤収計画は3段階で行われる。

第1段階(A類火器):11月1日午前0時開始。多連装ロケット砲の移動。
第2段階(B類火器):11月22日午前0時開始、3週間継続。牽引式および自走式を含む155ミリ以下の各種火砲の移動。
第3段階(C類火器):12月13日午前0時開始、6週間継続。戦車・装甲車の移動。

 両軍司令官は、31日午後2時に会合議事録に署名する予定。さらに11月15日には第1段階の実施状況を検証し、運用上の課題を確認するとともに、第2段階と第3段階に向けた準備を進めるという。

 タイ領土内で回収された、カンボジア軍が埋設したとされる地雷類 写真:タイ陸軍第2軍管区フェイスブックより

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