タイ与党第3党、麻薬密輸で服役の幹事長グループが離党

【タイ】タイの公共放送タイPBSなどによると、連立与党第3党パランプラチャーラット党幹事長のタマナット農相(退役陸軍大尉)が同党所属の議会下院(定数500)議員40人のうち20人以上を引き連れ離党する。タマナット氏が20日、発表した。他の小政党の議員も合流し、グループ全体で下院議員30人以上の勢力になる見通し。

 今月14日、過去に服役した人物を閣僚に起用したことが憲法違反だとして、憲法裁判所がセーター首相を解任した。タマナット氏は1994年から4年間、ヘロイン密輸でオーストラリアで服役しており、パランプラチャーラット党のプラウィット党首(元副首相兼国防相、元陸軍司令官)は19日のテレビインタビューで、タクシン元首相の次女で新たに首相に就任したペートーンターン氏の政権で、タマナット氏を閣僚から外すと明言した。

 プラウィット氏は長年にわたりタクシン氏と確執があり、タマナット氏がパランプラチャーラット党と連立政権の最高実力者であるタクシン氏の間を取り持ってきた。こうした中、プラウィット氏がタマナット氏を切り捨てる動きを見せたため、集団離党に踏み切ったもようだ。

 パランプラチャーラット党はプラユット軍事政権が2019年の総選挙に向け設立した親軍・王党派政党。地方有力者を取り込み、同年の総選挙で得票数1位、議席数2位となり、他党と連立を組んで、第2次プラユット政権を発足させた。2023年の総選挙前に、純度の高い王党派が新党に、地方有力者多数がタクシン元首相派のプアタイ党などに移籍し、党勢が衰退。今回の分裂で、ペートーンターン新政権での立場は不透明なった。

タマナット氏(写真提供、タイ農業協同組合省)

 

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