【タイ】タイ警察は10月2日、日本人男性2人をミャンマー国境地帯の特殊詐欺拠点から救出し、人身売買の被害者として保護したと発表した。「Kairi Gotoさん」(21)および「Jinn Shurakuraさん」(20)と報じられている。
2人はSNS上で見つけた求人広告を通じて仕事に応募。広告では、タイで数日間働くだけで高額な報酬が得られると説明され、募集担当者は航空券代や宿泊費を全額負担すると伝えていた。しかし、2人が渡航を取りやめようとしたところ、殺害を示唆する脅迫を受け、家族や第三者に事情を話さないよう指示されたため、やむを得ず観光客としてタイに入国したという。
タイ到着後、2人は宿泊先から西部カーンジャナーブリー県の国境地帯に移送された。途中で当局による検査を避けるため複数回にわたって車両を乗り換えさせられた後、武装勢力が管理するミャンマー側の特殊詐欺拠点に連行された。
拠点では、日本の高齢者を標的とした電話詐欺を強要され、政府職員、警官、検察官を装って毎日数百件の電話をかけさせられていた。報酬は一切支払われず、携帯電話も没収されたほか、別の国に移送すると脅され、帰国するには身代金を支払う必要があると告げられていたという。その後、2人は家族や日本政府機関への連絡に成功し、日本側からの支援要請を受けたタイ警察が救出作戦を実施した。2人は救出後、人身売買被害者の認定手続きを受け、被害者であることが確認された。現在はタイの法律に基づく保護下に置かれている。
被害者の証言によると、詐欺拠点では2000~3000人が働かされており、その大半は中国人だった。欧米人を含む各国の外国人も確認され、組織は日本、中国、米国など複数の国の被害者を標的にしていたという。
タイ警察は、高額報酬をうたう海外求人に注意するよう呼びかけている。特に、渡航費や宿泊費を負担すると説明しながら、観光目的や査証免除での入国を求める募集については、人 身売買組織による勧誘の可能性があるとして警戒を促した。また、不審な求人や渡航に関する相談は空港の入国管理当局や観光警察に行い、緊急時には観光警察ホットライン「1155」を利用するよう呼びかけている。

























