タイランド・プリビレッジ・カード(旧エリートカード)、不正犯罪対策を強化

【タイ】タイランド・プリビレッジ・カード(TPC)は9月16日、旧エリートカードとして知られる「タイランド・プリビレッジ・カード」の身元審査を強化していることを明らかにした。外国人犯罪集団による詐欺問題が、タイ国内の治安を含むさまざまな分野に影響を及ぼしており、TPC発行時の審査を厳格化する必要があると判断した。

 TPCは、外国人に長期滞在向けの特別査証(ビザ)や各種優遇サービスを提供する会員制度で、高額な会費が設定されている。新たな審査体制は「4+1機関メカニズム」に基づくもので、外務省領事局、警察入国管理局、同中央捜査局(CIB)、資金洗浄取締委員会(AMLO)に加え、2025年末には国際刑事警察機構(インターポール)が審査機関に追加された。

 AMLOは特に、国籍変更を伴う案件について詳細な資金調査を実施する。2〜3年前までは入管と領事局のみが審査を担っていたが、現在の体制では安全対策上の抜け穴をさらに減らすことができるとしている。

 身元確認は申請者の全員が対象となり、カード申請当日に開始される。入会後、同様の審査が90日ごと、毎年のビザ更新時にそれぞれ繰り返される。入管による照会は年4回に及ぶことになる。不審な情報が確認された場合や警察などからの情報提供要請があった場合、会員資格は直ちに「保留」扱いとなる。従来は、案件の最終的な判断を待ってから保留措置を講じていた。

 同社によると、会員による犯罪事案は極めて少なく、全体の0.1%未満にとどまる。高額な会費と厳格な審査基準を満たした富裕層・高い潜在力を持つ顧客が中心で、一般的な観光ビザよりも高い選別機能を果たしているという。

 会員数は現在4万人。中国、香港、台湾が計2万人と、最大市場となっている。次いで日本、米国、英国。台湾、ロシアと続く。世界各地の政情不安や地政学的緊張がタイにとって追い風となり、「友好的で安全な滞在先」とみなされている。特に過去2年間で、ロシアとミャンマーからの入会が増加したという。

 TPCは2026年末までに会員数を4万3000人まで増やすことを目指している。

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