タイ警察、無認証の中国製ヘアドライヤーなど1万点超を押収

【タイ】タイ警察中央捜査局(CIB)は10月21日、首都バンコク、東部サムット・プラーカーン県、中部パトゥムターニー県、ラーチャブリー県など計9カ所を一斉捜索し、タイ工業規格(TISI=日本のJISに相当)の認証を受けていないヘアドライヤー、ヘアアイロン、電動ブラシなど計1万3929点、総額1000万バーツ(4600万円相当)規模を押収したと発表した。東北部ブリーラム県の10歳少女が粗悪なヘアドライヤーを使用して感電死した事故を受けてのもの。

 ブリーラム県では10月11日、母親が2、3年前にネット通販で購入したヘアドライヤーを、バンコクから祖母宅に帰省したばかりの少女が使用して感電、搬送先の病院で死亡が確認された。今回の一斉捜索を発表したナタサック・チャオワナーサイ警察中将は、母親が購入したヘアドライヤーはわずか89バーツ(400円相当)だったことを明らかにした。製品には中国語の表記しかなく、TISIマークはなかったという。

 警察が今回の捜索で押収した製品は、ほとんどが中国などの海外からの密輸品だった。他社製品の認証マークを不正にコピーして貼付した製品もあり、オンラインで1個100~1000バーツで販売されていたもよう。関係者は「無許可の工業製品の輸入」「基準不適合品の販売」「無断でのTISIマークの表示」などの容疑で立件される。

 警察は「貼付された認証マークが正規のものであるかを確認し、信頼できる販売元から購入してほしい」と呼びかけている。疑わしい製品・商品を見かけた場合は警察の緊急通報番号「191」や公式SNSを通じて通報するよう求めている。

粗悪ヘアドライヤーで感電死 タイ東北部の10歳少女

写真:POLICE News Varieties

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