新築のサームセーン警察署舎、解体へ 道路陥没で 通り再開も延期

【タイ】バンコク都ドゥシット区サームセーン通りで9月24日に発生した道路陥没を受け、新築の4階建てサームセーン警察署舎の解体作業が4日夜に始まった。10月9日までに予定されていた道路の一部再開は延期となった。

 事故後、埋め戻し作業が続けられてきたが、連日の降雨で署舎地下の地盤が滑動し、建物の支持力が失われて沈下が進行。構造的に危険な状態となったため、安全確保を最優先に取り壊しが決定された。4日夜にはコンクリートカッターを用いて杭頭部の切断作業が行われた。

 5日朝にはロボットを使い、亀裂が入った窓や外壁部分を撤去。現場担当者によると、署舎は4日昼に傾きが確認され、夜には亀裂音も聞かれたという。

 バンコク都庁(BMA)は公式SNSで、「隣接する警察官宿舎などの施設に影響はなく、向かいのワチラパヤーバーン病院も通常どおり診療を続けている」と説明。陥没部分の復旧作業も進められており、チャチャート・シッティパン都知事は「新たな亀裂は確認されていない」と述べた。

 サームセーン通りでは9月24日午前7時ごろ、ワチラ病院前の道路が約30メートル四方、深さ50メートルの規模で陥没した。死傷者の報告はない。

写真:バンコク都庁(BMA)

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