【タイ】東北部ウドーン・ターニー県を拠点とするタイ空軍第23航空団内の副大隊長が、徴兵で編入された部下に外部でのドライバーのバイトを強要していたことが分かり、空軍が調査に乗り出した。徴兵は1日20時間働かされ、9割をピンハネされていた。
副大隊長が徴兵に押し付けていたのは、グラブ(Grab)の配車アプリを通して乗客を募るバイト。基地赴任から2カ月経ったころ、本来の勤務地であるウドーン・ターニーから、より稼げるバンコクに移動させてバイトに従事させた。「お前の臨時収入のため」と言いつつ稼ぎの9割を巻き上げ、1日2500~3000バーツをノルマとし、「達成しなかったら帰って来られない」と脅していたという。
徴兵は、これは兵士としての任務ではないと感じ、民間の活動家グループに相談。グループからの通報で空軍本部が知ることとなり、5月14日に発表した。
空軍は事実調査委員会を設置、副大隊長を異動させた。有罪となれば懲戒処分および刑事処分が下されることになるという。徴兵はウドーン・ターニーに戻ることが安全と判断されるまで、空軍司令部付けとしてバンコクでの勤務を続ける。