【タイ】タイのメディアが11月19日、インラック・チナワット元首相が来年2025年4月のソンクラーン(水かけ祭り、タイ正月)までにタイに帰国する見込みであることを、兄であるタクシン・チナワット元首相が明らかにしたと報じた。情報源は「Nikkei Asia」としている。タクシン元首相は今年4月には、「年内に戻れるかもしれない」と語っていた。
インラック元首相は、首相在任中に実施したコメ買い取り制度を巡り、国に多大な損失を与えたとして職務怠慢の容疑に問われ、裁判中の2017年8月に国外に逃亡した。これまで、アラブ首長国連邦や日本などでの滞在が何度か確認されていたが、タイには7年以上も帰国していない。
当時のコメ買い取り制度は結局、WTO(世界貿易機構)の規則などを理由に輸出できなくなったその年のコメを大量に倉庫で眠らせることになった。2024年の現在でも相当数が処分できないままだという。