【タイ】タイの信用情報を管理する「全国信用情報機構(NCB)」は、家計債務のうち90日超延滞した不良債権(NPL)の比率が9.8%に達し、警戒が必要な水準に近づいているとの認識を示した。NCBが把握する家計債務残高は2026年6月時点で13兆6000億バーツ(64兆円相当)となり、この1〜2年はほぼ横ばいで推移しているものの、返済状況は悪化傾向にあるという。
特に懸念材料として挙げたのが、中小企業向け融資の債務再編後の動向。返済条件の変更などによる債務再編を受けた後、再び不良債権化するケースが増えている。債務区分別では、オートバイ、携帯電話、IT機器、家電製品などを対象とする自動車以外のリース融資で不良債権比率が高い水準にある。零細事業者向け小口融資のナノファイナンスでも不良債権の増加が目立つという。
NCBは、銀行融資やクレジットカードの利用履歴が少ない小規模事業者については信用力を評価しにくいことが課題になっていると指摘した。このため、電気・水道料金など公共料金の支払い実績を信用評価に活用することを検討しているが、現行法ではこうした情報を標準的な信用スコアに反映できないという。
ほか、海外との信用情報共有の可能性についても検討を進めており、国境を越えた信用情報ネットワークの構築が今後の課題になるとの見方を示した。



























