タイGDP、1〜3月期2.8%成長 首相が「回復基調が鮮明」と評価

【タイ】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相が、2026年1〜3月期の国内総生産(GDP)が前年同期比2.8%増となり、前期(2025年10〜12月期)の2.5%から改善したことに「回復が続いている」と評価した。国家経済社会開発評議会(NESDC)が同日、四半期経済報告を発表した。

 首相は、第1次政権の発足当初から進めてきた経済運営が「正しい方向にある」としており、これまでの各種政策が効果を示し始めているとの認識を示した。成長の要因として、政府支出の加速、民間投資の拡大、投資規制の見直しによる事業環境の改善、消費者信頼感の上昇などを挙げた。格付け大手ムーディーズがタイの見通しを「ネガティブ」から「安定的」に引き上げたことも、国際的な信認の改善を示す材料となった。

 固定資本形成は前年同期比9.9%増と44四半期ぶりの高水準で、民間投資は機械・設備投資を中心に同10.1%増となった。輸出も堅調で、特に工業製品やテクノロジー関連が伸びた。政府はアフリカや中東での新市場開拓を進め、輸出先の多角化を図る方針。

 一方、農産品価格の低迷などで影響を受ける農家や低所得層への支援も継続する。生産コストの削減、水資源管理、価格対策、市場拡大などを通じ、生活費高騰や世界経済の不透明感による影響を和らげる。インフラ整備も並行して進め、長期的な成長力の底上げを図る。

 中東のエネルギー情勢を背景としたインフレリスクにも警戒を強めており、首相は関係機関に対してエネルギー価格、物価、企業の生産コストを継続的に監視し、国民生活への影響を最小限に抑えるよう指示した。

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アヌティン首相 写真:FC Anutinフェイスブックより

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