タイ3空港連結高速鉄道、2032年開業へ 政府に新たな閣議承認を要請

【タイ】タイ国鉄(SRT)は、ドーンムアン、スワンナプーム、ウタパオの3空港を結ぶ高速鉄道計画について、新たな工程表を明らかにした。2026年7月に契約を締結し、その後5年半にわたる建設と試運転を経て、2032年の営業開始を目指す。

 SRTは同計画を巡り、投資条件の一部を見直すため、政府に新たな承認を求めている。最大の変更点は、国の負担金の支払い方法で、従来は開業後に分割払いする仕組みだったが、工事の進捗に応じて支払う「出来高払い方式」に改め、総額1200億バーツを上限とする。民間事業者が支払うエアポートレイルリンク(ARL)の事業権料についても、総額106億7000万バーツを7年間の均等分割で支払う方式に変更し、最初の支払いは契約変更時とする。

 2月18日のSRT理事会で、計画の進捗が確認された。投資条件変更案はすでに東部経済回廊事務局(EECO)に提出されており、今後は東部経済回廊政策委員会(EECPC)の従来決定に基づき、政府に諮られる見通しだという。

 民間側との協議も終えており、出来高払い方式への移行とARL事業権料の分割払いが、変更内容の柱だとしている。契約相手は、タイ最大財閥CPグループ主導のコンソーシアムが設立した特別目的会社(SPV)のアジア・エラ・ワン社。

 SRTは今年6月にも契約案を政府に提出。7月に契約を締結して、8月までに着工指示を出す計画としている。建設期間は5年、システム設置と試験運転にさらに半年を見込み、2032年の開業を想定している。

 最終契約案を巡っては、タイ最高検察庁(OAG)が事業保証金45億バーツと国の共同出資分に関する土木工事保証の扱いに、懸念を示していた。EECPCは出来高払い方式の条件として、民間側に1600億バーツの追加保証を求めているが、OAGは両保証を一本化するよう提案。一方、民間側は保証の対象範囲が異なるとして分離を主張し、協議の結果、別建てとすることで合意した。

 この追加保証は、工事が5年と試運転期間を含む計画通りに完了した場合にのみ返還される。一般的な契約違反時に充当される事業保証とは性格が異なるという。SRTは、こうした点をOAGに説明し、最終的な合意を得た上で契約書作成を進めたいとしている。

タイの3空港高速鉄道計画、来月委員会で最終案 「出来高払い方式」依然懸念
タイ高速鉄道契約の修正に不透明感 運輸相が「出来高払い方式」に反対
タイEEC構想、空港や高速鉄道など2030年同時開設へ

パッタヤー駅完成予想図 画像:We are CPホームページより

関連記事

トピック

ページ上部へ戻る