【タイ・日本】タイ首相府は11月20日、エークニティ・ニティタンプラパート副首相兼財務相がタイ投資委員会(BOI)代表団を率いて、11月27日から29日まで日本を公式訪問すると発表した。東京・東京會舘で開かれる大型セミナー「タイ・日本投資フォーラム2025」で、タイ政府の経済政策や投資促進策を紹介し、日本企業に対しタイへの投資拡大を呼びかける。
BOIのナリット・タートサティーラサック事務局長は、「今回の訪日はエークニティ副首相就任後初の本格的な投資誘致活動となる」と説明。「日本はタイにとって最大の投資国の一つであることから、最初の訪問先に選ばれた」としている。日本の大手企業幹部や投資家400人以上がすでに、セミナー参加の登録を済ませているという。
エークニティ副首相は政府の経済政策を、ナリット事務局長は自動車、半導体、先端電子産業など重点分野の投資機会や優遇措置をそれぞれ説明・紹介する。また、タイ政府代表団が経済産業省(METI)と、産業競争力の強化や新エネルギー開発などを協議する。日本企業のタイ国内投資基盤を安定させ、将来にわたって拡張できる環境を整えることが狙い。
今回の訪問では、トヨタ、ホンダ、いすゞ、マツダ、三菱、日産の6社と会合を開き、電動車(xEV)への移行支援策を説明する。また、日本の大手銀行や半導体・先端電子分野の企業とも面談し、タイへの投資拡大を働きかける。
ナリット事務局長は、「日本は長年にわたりタイ経済を支えてきた重要なパートナーであり、最大の投資国でもある。今回の訪問は、日本企業に対しタイ政府が継続的に支援する姿勢を示すとともに、電動車、半導体、先端電子、バッテリー、新エネルギーなど将来産業への投資を呼び込むことを目的としている」と述べた。
タイ首相府によると、日本企業は過去5年間(2020年~2025年9月)でタイに、電機、電子、化学、自動車関連などの産業を中心に1493件、総額4200億バーツ(2兆円相当)超の投資申請を行っている。2025年1~9月の申請額は前年同期比で倍増し、735億バーツに達したという。





















