タイの「国内無料フライト」案実現へ、政府観光庁が強調

【バンコク】タイ観光スポーツ省が8月19日に打ち出した、外国人旅行者に対して国内線航空券を無料提供するキャンペーン「Buy International, Free Thailand Domestic Flights」について、タイ政府観光庁(TAT)が「実現させる」と強調した。政争の真っ只中で同キャンペーンの閣議承認の見込みが全くなく、TATは次期内閣に「再提案」を検討しているとした。

 同キャンペーンは、タイへの国際航空券を予約する外国人旅行者20万人に対して国内線の往復航空券を無料提供するという試みで、当時のソーラウォン・ティエントーン観光スポーツ相は、「日本を参考にした」と述べていた。海外から日本への国際線利用者に「国内無料フライト」を提供した、日本航空(JAL)の2024年のキャンペーンを指すものと思われる。

 直近の閣議で承認が得られるはずだったが、その前にペートーンターン・チナワット首相(当時停職中)をはじめとする全閣僚が失職。政争が起きて同キャンペーンの承認どころではなくなってしまった。

 TATは、「多くの党から支持を得ており、政権が交代してもそれは変わらないだろう」と期待を述べ、「観光スポーツ相が交代しても同キャンペーンを推進する」と明言した。

 観光スポーツ相のポストはプアタイ党が2023年から押さえているが、2019年から2023年までは(今回の首相候補で一歩リードするアヌティン・チャーンウィーラクーン前副首相が率いる)プームジャイタイ党に所属する閣僚が同ポストを担当していた。

タイでも「国内無料フライト」案浮上、外国人旅行者20万人対象

スワンナプーム空港 写真:newsclip

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