【タイ】東洋インキSCホールディングス(東京都中央区)は14日、タイ法人の東洋インキタイランドがタイの製缶塗料メーカー、タイユーロコート(資本金800万バーツ)の全株を取得すると発表した。
買収により、タイ食缶市場で印刷缶用外面塗料トップシェアの東洋インキタイランドに無地缶用外面塗料トップシェアのタイユーロコートが加わる。
東洋インキタイランドは水産加工が盛んで食缶メーカーが多く集積するタイで1988年から製缶塗料を製造。主原料である樹脂から開発できることを強みとし、高機能性が求められる用途を中心に事業を拡大してきた。
食缶には印刷工程のある印刷缶と製缶後に紙ラベルを貼る無地缶がある。多くの食缶は製缶塗料により缶の内面、外面にコーティングが施されている。コーティングは搬送中の傷つき、缶の腐食によるサビの発生の防止、内容物の保護や長期保存性の向上などの機能を付与する。
製缶市場は加工食品の需要が旺盛になっていることやリサイクル性の良さから金属缶が改めて注目されていることなどを背景に世界的に伸長しており、2026年には2020年比130%以上の成長が見込まれる。