カンボジアの日系金融会社に清算命令
- 2024/9/17
- タイ経済・企業
【カンボジア、シンガポール、タイ】ウェッジホールディングス(東京都江東区)は17日、タイの持分法適用関連会社で金融事業を行うグループリース(GL)のカンボジア子会社GLファイナンス(GLF)が12日付で、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行から、ファイナンスリーシングライセンスを取り消し、会社の清算を命じる通知を受けたと発表した。GLFは事実の確認と対応について法律顧問と協議中だという。
GLFは2012年設立で、オートバイローンを中心とする金融事業を手がける。2023年12月期は売上高16億9200万円、当期純利益2億5500万円。
GLはJトラスト(東京都渋谷区)と東南アジアで訴訟合戦を繰り広げている。Jトラストは子会社を通じGLの転換社債計2億1000万ドルを引き受けたが、後に、GLが財務諸表を改ざんして健全な財政状況であると誤解させ損害を与えたとして、損害賠償を求める裁判をシンガポールとタイで起こした。シンガポールでは今年1月、GLのシンガポール子会社グループリース・ホールディングス(GLH)に約1億2400万ドルの損害賠償の支払いを命じる判決が確定。シンガポール高等裁判所が3月に、GLHの清算を命じた。
GLは2017年に、タイ証券取引委員会(SEC)から、詐欺、粉飾決算、会社資産の不正流用などの疑いで刑事告発された。
ウェッジホールディングスについては、日本の証券取引等監視委員会が2013年、元取締役の日本人男性に対し、金融商品取引法(偽計)違反で40億9605万円の課徴金納付命令を出すよう金融庁に勧告。金融庁は2017年、男性に対し、課徴金納付を命じた。