タイの新興エネルギー企業、証券取引委が創業者の不正告発 JICAなど多額融資

【タイ】エネルギー関連事業で急成長を遂げた新興企業エナジー・アブソルート(EA)で、創業者のソムポート・アーフナイ氏(56)をめぐる多額の不正疑惑が浮上した。同社は約700億バーツの債務を抱え、年内に約200億バーツが返済期限を迎える。企業存続への疑念が強まり、同社の株価は16日に30%、17日正午までにさらに30%下げた。

 タイ証券取引委員会(SEC)は12日、ソムポート氏ら3人が2013年から2015年にかけ、EAの太陽光発電所プロジェクトのソフトウエア購入をめぐり約35億バーツを不正に得たとして、法務省特捜局(DSI)と資金洗浄取締委員会(AMLO)に告発したと発表した。

 これを受け、ソムポート氏は14日、EAの最高経営責任者(CEO)・取締役を辞任した。ソムポート氏の関係者はSECの発表直前に所有するEA株を売却していた。タイ証券取引所(SET)は15日、EA株の取引を停止した。

 ソムポート氏はEAの前身となる会社を2006年に設立。バイオディーゼル、太陽光発電などから、リチウムイオン電池製造、電気自動車(EV)開発などに事業を拡張し、タイ有数の資産家となった。EAの2023年の売上高は316億バーツ、最終損益は4.9億バーツの赤字だった。EAは昨年12月、バンコク首都圏の路線バス用にEVバス1200台を調達するプロジェクトで、アジア開発銀行(ADB)、国際協力機構(JICA)、タイ輸出入銀行から総額39億バーツの協調融資を獲得していた。

 

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