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【再録・タイ人あるある恐怖体験】⑥ 真夜中のかくれんぼ
- 2025/1/4
- カルチャー, タイ人もあるある恐怖体験
♂ 19歳 ウドンタニ出身バンコク在住
僕は小さい頃から金縛りによく合う。金縛りといっても、体がただ単に思うように動かない夢のようなもので、頑張って体を動かせば夢から覚める。みんなが思うような幽霊が足先に立っていたり、枕元から女の人が覗き込んでたりするような金縛りにはあったことがなかった。
でもある夜、僕は見てしまったのだ。僕はいつも通り眠りに付いて、いつもの金縛りにあった。そしていつも通りに頑張って体を動かす。金縛りが解かれて寝直したが、また金縛り。また頑張って金縛りを解く。だけどまた金縛り。その後、何回も金縛りにあっては解く、の繰り返しだった。
しかも、金縛りに合っていくうちにだんだんと変な音が聞こえてきた。「カチッ、カチッ、カチッ」と耳元で誰かが歯を鳴らしてるような音。金縛りにうんざりした僕は、一旦起きて、途中で消してしまった韓国ドラマの続きを観ることにした。そのドラマをまるまる一話観終わって、ようやく寝ることに。
もう大丈夫だろうと思って眠りに付いたが、また金縛りあった。しかも今度は、歯を鳴らしているようなその変な音が、耳元でなっていた。目を開けるとそこに女の人が僕の顔を覗き込んでいたのだ。黒くて長い髪が僕の頬に当たる。目の前の光景に恐怖はあったが、眠気と苛立ちが勝ち、「お願いだからやめくれ! 寝かせろ!」と幽霊に向かって怒鳴ってしまった。
その夜以降、その女の幽霊も見なくなったし、金縛りの回数も減った。
再録:過去に掲載して人気が高かったコラムを再アップしています。