【タイ】財務省は、ガソホールE20とバイオディーゼルB20を対象とした物品税の引き下げを検討している。バイオ燃料の利用拡大を促すとともに、多額の赤字を抱える石油燃料基金の負担軽減を図るのが狙い。
エークニティ・ニティタンプラパート副首相兼財務相は10月22日、エーカナット・プロームパン・エネルギー相と燃料税引き下げ案について協議したことを明らかにした。財務省は再生可能エネルギーとバイオ燃料の利用促進を政策として掲げており、E20とB20の普及は原料となるサトウキビ、キャッサバ、アブラヤシの生産農家の支援にもつながるとしている。
政府はこれまでも、高騰するエネルギーコストへの対応と国内農業支援策の一環として、E20とB20に対する税負担軽減を選択肢の一つとして検討してきた。今後は物品税局と減税幅などの詳細を協議した上で判断する。主な目的は、石油燃料基金が価格支援を維持し、B20をB7軽油より、E20をE10ガソホールより、それぞれ1リットル当たり約6バーツ安く販売できるようにすることにある。
このまま追加支援がない場合、国際エネルギー価格が上昇するといバイオ燃料の価格も上昇し、国内生産のエタノールやバイオディーゼルを多く含む燃料を利用する動機が薄れる可能性がある。エネルギー当局は直近の小売価格改定でもE20とB20の価格を据え置き、価格差の維持を図っている。
石油燃料基金の財務状況は厳しさを増している。石油燃料基金事務局によると、10月18日時点の純損失は1035億6100万バーツ(4800億円相当)に達した。資産は362億100万バーツ、負債は1397億6200万バーツで、石油勘定が623億5900万バーツ、LPG(液化石油ガス)勘定が412億200万バーツの赤字となっている。
基金の財務悪化を受け、政府は追加借り入れに依存しない対応策として、税制措置やバイオ燃料利用拡大などを検討している。今回のE20・B20向け減税案も、その一環として位置付けられる。



























