【タイ】エークニティ・ニティタンプラパート副首相兼財務相はタイ工業連盟(FTI)で9月21日、民間3団体合同委員会(JSCCIB)の代表者らとともに、投資拡大と国際競争力向上を目指す構想「Reinvent Thailand」の推進方針について協議した。重点分野として、農業・食品加工、自動車、小売・商業、スマートエレクトロニクス、医療・ウェルネス、観光、クリエーティブ経済の7業種を設定した。
今回の協議は、政府、民間企業、国際機関が参加した「The Bangkok Business Summit 2026」で示された提言を基とする取り組みの一環。10月にタイで開催される「IMF・世界銀行グループ年次総会2026」に向けた準備とも連動しており、タイの投資環境や経済改革の方向性を国際社会に発信する機会と位置付ける。
協議では、7業種の民間代表が、技術導入、設備投資、デジタル化、インフラ整備による生産性向上策を提示。農家、中小企業、部品メーカーをOEMメーカー、小売企業、技術パートナー、大口顧客と結び付けることで国内サプライチェーンを強化し、データ基盤やトレーサビリティーシステムの整備、海外市場開拓を進める方針を示した。
民間部門をタイ経済の「フォワード(攻撃陣)」と位置付け、投資、雇用創出、所得拡大を担う重要な役割を果たすと強調。その上で、7重点業種に加え、インフラ、デジタル・AI、エネルギー、金融の4分野を「ミッドフィルダー(中盤)」とし、官民が一体となって規制緩和や事業環境改善を進める必要があると訴えた。また、海外市場との連携を国内企業へ波及させることで、タイ企業の競争力向上や中小企業の新たなサプライチェーン参入を促し、雇用創出と経済構造改革につなげる。
Reinvent Thailandの7業種別作業部会と、官民合同の経済課題解決委員会(JCCER)との連携を強化し、民間からの提案を体系的に政策へ反映させることでも一致。提案ごとに担当機関を明確化し、進捗を継続的に管理する。
今後の取り組みは、「Stabilize Today(当面の課題解決)」「Transition Now(産業転換支援)」「Invest for Tomorrow(将来への投資)」の3段階で進める。企業コストの削減や規制上の障害除去、デジタル技術への適応支援、将来産業や人材育成、インフラ整備への投資を柱とする。短期間で実行可能な施策を優先する一方、構造改革も並行して推進。目標、実施期限、成果指標を設定し、進捗状況を定期的に公表する。
政府とJSCCIBは今後、7業種からの提案を優先順位付けし、インフラや金融など4分野の整備状況や金融・財政の安定性を踏まえながら、投資拡大、生産性向上、雇用創出、所得向上につながる施策を具体化していく。



























