【タイ】政府は9月10日、電気自動車(EV)の物品税を国内投資や国産部品の使用割合に応じて3段階に再編する方針を示した。国内生産基盤の維持と投資促進が目的で、投資を伴わず販売目的で輸入する事業者に適用する最高税率を先行導入し、輸入依存の拡大を抑える。税率案は9月末までに閣議に提出する。
電気自動車(EV)政策を協議する国家EV政策委員会は10日の会議後の会見で、「EV産業は国内総生産(GDP)の2%、輸出額の15%を占める一方、一部車種では輸入比率が極めて高く、国内生産基盤に重大なリスクが生じている」と説明した。右ハンドルEVの輸出拠点としての地位を確立するためには、物品税率を再構築する必要があるとした。新制度は補助金に頼らず物品税のみで運用し、右ハンドルEVの輸出拠点化、国産部品の使用拡大、投資を伴わない輸入の抑制を進めていく。
新たな税率構造は、1)国産部品の使用割合が高い事業者には最低税率を、2)国内投資を計画しつつも市場調査や参入準備のために車両を輸入する事業者には中間税率を、3)国内投資計画を持たず販売目的で輸入する事業者には最高税率を、それぞれ適用する仕組みとなる。最高税率から先行適用し、投資を伴わない輸入車の流入を抑えていく考えで、自動車関連3団体と民間事業者から原則承認を得ているという。
猶予期間や具体的な税率は未定で、財務省物品税局が最終案をまとめて閣議に提出する。現在の標準税率は10%で、投資優遇や国内生産車は2〜8%の低税率が適用されているが、新制度の最高税率は現行10%を上回る見通し。タイの複数メディアは前日9日、31〜39%という高い税率を報じた。
10日の会議ではまた、過去5年間のEV生産優遇政策「EV3.0」および「EV3.5」の成果も評価された。EVの新規登録は全車種合計で新車登録の50%超に達したと報告されたという。今年初めには主要4社が総額500億バーツ超の投資計画を発表し、タイが地域の自動車生産拠点として依然高い競争力を持つとしている。



























