タイでの名義貸し企業の土地取得、首相が全国規模での徹底調査を指示 東部経済回廊で疑惑

【タイ】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は、外資企業の名義貸し(ノミニー)による土地所有の疑いがある案件を、全国規模で徹底調査するよう関係機関に指示した。中国系資本による東部経済回廊(EEC)での不法な工業団地開発への懸念を受けたもの。

 タイの複数メディアが6月23日ごろから、「中国系資本が東部経済回廊(EEC)で大規模な土地を取得し、3万MWに及ぶ電力を予約した」などと報じており、違法な工業団地開発への懸念が広がっている。報道では具体的な工業団地名や企業名は示されておらず、信ぴょう性は低いとみられている。

 アヌティン首相は、「工業団地の設立には正式な認可、公共インフラ整備、複数の法的条件の遵守が必要であり、非公式に進めることはできない」と説明。「報道は事実に基づかない」とし、違法団地の存在を否定している。

 その一方で関係機関に対し、外資企業・外国人がタイ人名義を利用して違法に事業を行うノミニー行為の疑いがある土地取引を、EECを含めて全国規模で調査して実態解明を進めるよう命じた。政府はすでに南部プーケット県やスラーターニー県パンガン島で大規模な摘発を実施し、不正な土地権利の取り消しを行っている。

 アヌティン首相は、「我が政権は行動するときは全力で取り組む」と明言。「タイの法律を軽視する行為は投資家の信頼を損なう。国は法によって統治され、違反者は処罰される」と強調している。

●サイバー犯罪と外国人ノミニー網の摘発強化 タイ首相「国家的課題」と強調
●プーケットなど南部ビーチリゾート3県で外国人ノミニー網を一斉摘発 土地押収へ

アヌティン首相 写真:FC Anuthinフェイスブックより

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