【タイ】国内の遠隔地で軽油価格が高騰している問題に対応するため、タイ政府が燃料供給の仕組みを見直す。給油所が中間業者を介さず、直接軽油を調達できる制度の導入を検討している。
エネルギー省によると、タイ最北メーホーンソーン県など一部の山間部では、軽油価格が1リットル当たり40.50バーツに達している。こうした地域的な価格上昇は、複雑な流通構造や険しい地形を通じた輸送コストの高さが要因とみられる。バンコク首都圏および主要都市部での販売価格は、今年2月〜3月初旬で同30〜32バーツで推移している。
アッタポン・ルークピブーン・エネルギー相は、「地方の独立系給油所の多くが、大手石油会社と直接契約を結んでいない」と説明。大手各社は市場が不安定になると契約先との取り引きを優先するため、地方の給油所は二次卸業者から割高な価格で燃料を調達せざるを得ない状況にある。
このような事態を受け、エネルギー省は対策チームを設置。緊急時に対応できる供給体制を構築していく。遠隔地の給油所が、政府認可の「セクション7」業者から直接軽油を購入できるようにし、流通過程で上乗せされる中間マージンを抑える。
アッタポン・エネルギー相は国内のエネルギー供給について、「十分な体制が整っており燃料不足に陥ることはない」と改めて強調した。中東地域に依存しない調達先の多様化を進めるとともに、国営石油会社PTTの国際取引網を活用し、安定供給を維持するとしている。
また、燃料の買い占めや投機的な取引を防ぐため、当局が監視を強化。農業や漁業など正当な用途については容器での購入を認める一方、トラックや大型容器で大量購入を試みる新規客や不審な取引については、投機や不正な価格操作の可能性があるとして厳しく対応する。
























