タイ首相、建設会社イタリアンタイとの契約解除を指示 2日連続のクレーン倒壊事故で

【タイ】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は1月15日、クレーン倒壊事故を2日連続で起こしたゼネコン大手イタリアンタイ・デベロップメント(ITD)との契約2件を解除するよう、運輸省に指示した。2件の事故の死傷者は100人を超す。

 建設現場の安全対策を協議する緊急会合に出席したアヌティン首相は記者団に対し、一連の事故が国民に大きな不安を与え、人命や財産に深刻な危険をもたらしたと説明。契約解除に加え、法的措置の検討や同社の入札参加停止(ブラックリスト化)を進めるよう運輸省に命じたと明らかにした。これらの対応は、国民の信頼回復と外国人投資家への安心感を確保する狙いがあるとも説明した。

 イタリアンタイは、14日発生のクレーンが通過列車に直撃した事故、15日発生のクレーンが走行中の車両2台を押し潰した事故のほか、2025年3月のバンコク地震で倒壊したタイ会計検査院(SAO)新本部ビル(建設中)の工事も請け負っていた。アヌティン首相は、政府として迅速な対応が不可欠で、公共交通を利用する国民の安全確保と被害補償は国家の責務であり、今後の事業で安全基準を高めるため、施工業者に対する損害賠償請求や厳正な処分を行う必要があるとした。

 事故が起きた高速鉄道の建設工事は進捗率が85%に達して完工まで15%を残すのみだが、新たな業者が選定される見通し。

●クレーン事故続発でタイ首相ため息「また同じ会社か」、施工業者追及へ 運輸相は全高架工事の中断を指示
●クレーン事故受け、タイ財務省が施工業者の評価制度を前倒し導入へ ブラックリスト運用も強化
●【更新:2人死亡、5人けが】今度はラマ2世通りでクレーン倒壊 1人死亡、複数人けが バンコク西郊サムット・サーコーン
●【更新:死傷者96人】タイ東北部の高速鉄道建設でクレーン倒壊、通過中の列車を直撃 3人死亡、40人以上けが

クレーンが列車に直撃した現場に赴くアヌティン首相 写真:FC Anutinフェイスブックより

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