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人材採用基準は経験値や語学力ではなく「積極性」 SimLex Development Co., Ltd.
- 2025/6/26
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人材採用基準は経験値や語学力ではなく「積極性」
海外専用業務ソフトウエア開発販売 SimLex Development Co., Ltd.
古賀 敏生 氏
OJTで成長するタイ人社員
ERP(企業資源計画)システムを中心とした海外専用業務ソフトウエアの開発販売を手掛けるSimLex(シムレックス)では2012年8月の設立以来、タイ人社員が頻繁に入れ替わることなく、誰もが長く働いてくれている。中にはもちろん、実力を存分に発揮できずに中途退社となる社員もいるが、いたって少数派だ。
ソフトウエア開発という業種はとかく、専門知識を備えた人材が求められると思われがちだ。日本でも実際、専門知識を学んできたり、同業他社で実績を積んできたりした人材が重宝される。確かにそのとおりではあるが、未経験でも日々の仕事の中で学んでいくことができる。いわゆるOJT(On The Job Training)だ。弊社では、すでに専門知識を持ち合わせた人材に来てもらうこともあれば、経験はなくともOJTで成長してもらうこともある。
語学力にこだわると見逃す「潜在的な能力」
語学力についても同様だ。例えば通訳というのは、その言語に特化した能力が評価される職種で、それ以外の知識は要求されない。欧米系企業では、社員の担当職種は厳密に線引きされる。しかし日系企業では、通訳対象の業種にまで知識を要求することが多いようだ。通訳を採用し、「日本語はできても会社の製品・商品についてよく分かっていない」と評価したなら、それは的外れといえる。
それであれば、日本語を勉強したことがあり今でも興味をもっているという社員に、OJTで学んでいってもらった方が合理的だ。英語であればなおさら、システム開発という日常業務の中で、必要最低限の単語は覚えていくものだ。
語学力を優先した求人や、語学力にこだわった求職者の面接は危険だと感じている。本人が持ち合わせる潜在的な能力を見逃してしまうかも知れないからだ。
積極的な性格を見極める
経験値にも語学力にもこだわらないので、求人は人材紹介会社に依頼するよりも、自社で募集をかけることが多くなる。仕事を頑張ってくれるか、実力を存分に発揮してくれるかは、性格が積極的か否かによる。「声が大きい」と感じたら、採用に前向きとなる。もう一つは、コンピュータが好きかどうか。業種的に毎日コンピュータと向き合うので、好きでないと仕事は長続きしそうにない。
結局、当初から専門知識を求めるのは経理職ぐらいとなる。弊社には、前職がデパートの靴売り場の担当だったり、免税店の経理だったりという、サポート職の社員がいる。誰もが長く頑張ってくれている。
声が大きかったら、訪問先のプレゼンでも効果的な説明が可能だ。顧客獲得につながればより積極的に仕事をこなせるようになる。弊社はシステムエンジニア(SE)が社員全体の70%、プログラマー(PG、開発チーム)が同30%という割合で、業界の一般的な比率とほぼ逆だ。サポート職はSEに入る。そのため、顧客と接する機会は同業他社よりはるかに多い。
また、弊社は自社開発の製品を販売している。社員にとって、自社製品に対する理解力が深まり、思い入れのある製品となる。
独立系だからこそ可能なタイ人人材育成
もちろん失敗もある。面接時には積極性を感じたものの期待値に達しなかった、声は大きくて明るい性格なのだが仕事をサボる、といった社員もいた。しかし、そのような性格だと弊社の雰囲気になじめないのか、おのずと退職していくことが多い。
弊社は日本人が社長を務める日系企業だが、日本に本社を持つわけでもなく、いわゆる独立系だ。だからこそ、日系企業でありながらタイ人人材育成に貢献できると思っている。
住所:382 Nice 2 Building, 5th Floor,Room 5/10 Ratchadaphisek Rd, Samsennok,
Huai Khwang, Bangkok 10320
電話:0-2694-3254, 087-829-6515(日本語)
ウェブサイト:https://simlex-grp.com/
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