スイス人男によるタイ人女性への暴行相次ぐ 世論の不満強まる
- 2024/3/7
- タイ社会
【タイ】タイ在住のスイス人の男がタイ人女性に暴力を振るう事件が相次ぎ、タイで物議を醸している。
2月24日夜、南部プーケット島の高級ビラ前のビーチで階段に座っていた医師のタイ人女性がビラの住人のスイス人の男(45)に背中をけられ、男の妻のタイ人女性にば声を浴びせられた。医師の女性は警察に被害届を出し、SNS(インターネットの交流サイト)で被害を訴えた。
その後、階段はビラの一部ではなくビーチに違法に設置されたことが明らかになった。スイス人の男とタイ人妻は3月1日、プーケット県庁を訪れて、暴行を認めて謝罪し、不法侵入の中国旅行者と勘違いしたなどと弁明した。男は暴行容疑で取り調べを受けている。
男に関しては、プーケット島内で乗用車を運転中に、緊急走行中の救急車に中指を突き立てたことも明らかになった。
この事件はタイのメディアで大きく取り上げられ、男の国外追放を求める世論が強まった。3日には、事件に不満を募らせた地元住民数百人が現場のビーチに集まり、男の国外追放とプライベートビーチの撤廃を訴えた。当局は5日、問題の階段を重機を使って撤去。6日夜に、男のビザ(査証)を取り消した。
事件が大きく報じられる中、5日、南部トラン県の商業施設で、スイス人の男(60)がタイ人女性(58)に暴力を振るう事件が起きた。女性は鼻を骨折して顔が血まみれになるなど重傷。2人は面識がなかった。
歩行補助器を使って歩行していた女性に男がぶつかって口論になり、男が女性を殴打し、床に投げつけたとみられる。警察は男を逮捕し、傷害容疑で取り調べている。