タイ政府の汚職対策に疑問 野党が内閣不信任案の準備へ

【タイ】最大野党プラチャーチョン党のナタポン・ルアンパンヤーウット党首は、議会再開後に政府に対する不信任討論を行う準備を進めていると明らかにした。相次ぐ汚職疑惑が政治的に深刻な影響を及ぼす可能性があると警告している。

 ナタポン党首は7月21日、同党主催の「出生・老後・病気・汚職」に関する公開討論会で、「政府は現在、構造的な汚職に立ち向かっているが、その本気度は言葉ではなく行動で判断される」と指摘。「政府が議会で約束した汚職構造の是正を、国民は真剣に見守っている」と述べた。

同党首によると、最近の汚職疑惑の多くは内務省をはじめとする政府関係者に関わるもの。捜査が権力者にまで及ぶのか、それとも末端職員だけが処分されるのかが注目されているという。現在進んでいる上院選挙での不正共謀疑惑の追及も、政府の本気度を試す試金石になると述べた。

同疑惑は、選挙管理委員会(EC)が9月初旬に判断を下す見通しだが、ナタポン党首は「一部の選管委員が、疑惑対象の上院議員によって選ばれており、独立性に疑問がある」と追及。もしECが疑惑を退ければ、政府による汚職撲滅の取り組みは「大きな後退をもたらす」と警告した。

不信任討論の実施時期については、「政治情勢次第だが、準備はすでに進行中」としている。討論では、与党プームジャイタイ党を中心とする政治的ネットワーク、いわゆる「ブルー派」への優遇疑惑、地方公務員採用試験の不正、4000億バーツ(2兆円相当)の緊急融資令への不適切な条項挿入、住民登録制度に関する汚職などが焦点になる見通し。

これらの疑惑の多くは、アヌティン・チャーンウィーラクーン首相に近い人物を含むとし、ナタポン党首は「政府が崩壊するかどうかは、捜査が真の責任者に及び、実効的な措置が取られるかにかかっている」と述べた。

ナタポン党首 写真:พรรคประชาชน – People’s Partyフェイスブックより

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