タイ首相府が「外国人国外退去」規程案 不法滞在・重大犯罪の外国人を迅速送還へ

【タイ】政府は7月14日の閣議で、外国人の国外退去手続きを定める初の規程案を承認した。首相府が提出したもので、不法入国や重大な罪を犯した外国人の送還を迅速化し、関連機関の連携を強化する。

 アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は6月16日の閣議で、外国人の送還に関する法律・規程・行政手続きの見直しを進めるよう、パコーン・ニラプラパン副首相を調整役として任命していた。タイには外国人の国外退去に関する統一的な行政規程が存在せず、複数の機関が密接に連携して対処する必要があることから、迅速で効率的な送還を実現するため新たな規程の整備が求められていた。

 今回承認された首相府による「国外退去規程案」は、国外退去の対象となる外国人の違反行為を6類型に整理。「不法入国」「不法滞在」「不法就労」「事業の不法経営」「公文書の偽造または偽造文書の使用」「禁錮3年以上の刑罰に当たる犯罪、これらの行為の指示・支援」が対象となる。

 規程案は、関係機関の具体的な手続きも定めている。法務省刑務局長は、外国人受刑者の氏名、国籍、事件記録などの情報を内務省事務次官に通知し、釈放前に国外退去手続きを開始できるようにする。事務次官は内相(アヌティン首相が内相を兼任)に報告し、国外退去命令の発出を求める。命令が出された外国人は、内務省がその国籍国に送還する。国籍が確認できない場合は、本人が入国前に最後に滞在していた国に送還する。

 また、外国人が国籍国以外の国や国際機関から受け入れ要請を認めた場合、外交ルートを通じて正式な要請文書を提出し、受け入れ側が送還に伴う費用を負担する意思を示すことを必須とする。本人の書面による同意も求められる。

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