ミャンマー国境河川の有害汚染調査、タイが日本に支援要請

【タイ】天然資源環境省公害管理局(PCD)は、ミャンマー東部シャン州からの有害物質がタイに流入して住民の健康を脅かしているとし、水質調査で日本政府の視線を要請する。対象はタイ北部チェンラーイ県を流れるメーコック川で、上流域からの汚染源特定を急ぐ。

 同局は日本側と協議を行い、浄水技術や河床堆積物の分析などで連携することで合意したと説明した。日本はタイの水質改善の取り組みに強い関心を示しており、ミャンマーでも同様の事業に関わってきたという。日本の支援を受けて水や堆積物中の重金属検査を実施するため、近くシャン州を訪問する。

 メーコック川で検出されるヒ素については、農業活動による流出か、レアアース採掘に伴う汚染のいずれかが、主な原因とみられている。公害管理局は3月にも、国境をまたぐ河川のヒ素汚染をテーマにした会合を開く予定で、政府の重点政策として越境水質汚染や煙害対策を位置づけている。

 また、メーコック川沿いに8カ所、サルウィン川沿いに3カ所の水質・重金属監視ステーションを設置。リアルタイムで測定結果を公表していく。すでに採取した水の分析では、ヒ素濃度は1リットル当たり0.005ミリグラムと、安全基準の0.1ミリグラムを大きく下回ったが、簡易検査の精度は約8割とされ、継続的な監視が必要だという。

 政府はチェンラーイ県の水道水の安全確保に向けて来月、同県メーサイ郡に新たな浄水場を建設するための22億5000万バーツの予算承認を閣議で承認する見込み。取水源を汚染が懸念されるメーコック川のメーラーオ川に切り替える計画で、タイ王立灌漑局(RID)はメースアイ郡の30ライ(1ライ=1600平方メートル)の用地使用を認めており、今後10年で7万9000世帯への給水が可能となる。

写真:タイ公害管理局(PCD)

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