【タイ】タイ控訴裁判所が9月22日、タクシン・チナワット元首相に対する不敬罪事件について、タイ最高検察庁(OAG)側の控訴期限を10月22日まで延長することを認めた。OAGが裁判所に対し、控訴の準備に時間を要するとし、正式に期限延長を申請していた。
タクシン元首相は海外逃亡中の2015年、韓国ソウルでのメディア取材で、妹のインラック首相(当時)が2014年の軍事クーデターをきっかけに国外逃亡を余儀なくされたことについて、「(国王諮問機関の)枢密院がクーデターを首謀した」などと発言。タイ最高検察庁がこれを不敬罪に当たるとし、2024年6月に起訴していたが、タイ刑事裁判所は今年8月22日、タクシン元首相に無罪を言い渡した。
今回の判決を巡っては、一部の国民からも控訴を望む声が上がっている。不敬罪に留まらず、その発言のインターネット上での流布・拡散がコンピューター関連犯罪法に触れるとし、同法違反容疑も加えるべきだとしている。