英当局、レスターのヘリ墜落は設計ミス タイ人富豪の遺族ら訴訟へ
- 2023/9/6
- タイ社会
【英国】2018年10月27日午後7時半ごろ、英サッカーのイングランド・プレミアリーグのクラブ、レスター・シティの本拠地であるキングパワー・スタジアムで、イタリアのレオナルド社製のヘリコプター、AW169型機が墜落し、レスター・シティのオーナーでタイ人富豪のウィチャイ・シーワタナプラパーさん、2005年の準ミス・タイランドで女優のヌサラー・スクナーマイさんら搭乗していた5人全員が死亡した事故で、英航空事故調査局は6日、事故機はベアリングの強度不足でテールローターが故障して操縦不能になり墜落したとする報告書を公表した。
事故機はキングパワー・スタジアムのピッチから離陸してすぐに操縦不能になり、スタジアムの外に墜落した。その時点では4人が生存していたが、燃料に引火して機体が炎上し、全員が死亡したとみられる。
ウィチャイさんはバンコクのスワンナプーム空港、ドンムアン空港などで免税店を展開するタイ免税店最大手キングパワーの創業者オーナー。米経済誌フォーブスがまとめた2018年版の世界長者番付では、資産総額50億ドルで、タイ人で3番目の富豪だった。2010年にレスター・シティを買収。弱小チームの強化に成功し、2016年にはプレミアリーグで「奇跡」の優勝を成し遂げた。
事故報告書の公表を受け、ウィチャイさんの息子のアイヤワット・ シーワタナプラパーさんは英国の法律事務所を通じて声明を出し、父は世界的な有名なメーカーの安全なヘリコプターを買ったと信じていた。私達が知っていることを父が知っていたら、彼は決してこの機械の中で自分の命を危険にさらすことはなかっただろう」などと述べた。シーワタナプラパー家など犠牲者3人の遺族はレオナルドを相手取り訴訟を準備している。