【タイ】タイのテレビ報道によると、タイ警察は11日、無許可の代理出産あっ旋や人身売買、公文書偽造などの疑いで、タイ国籍を持つ中国人の女(53)をバンコク都内シーロム通りのビルで逮捕したと発表した。
女はタイ人男性と結婚してタイ国籍を取得した後、離婚し、中国人男性との間に3人の子どもをもうけた。タイ国籍を持つ子どもの名義などで複数の会社や不動産を所有しているとみられる。
中国、タイ、カンボジアで人身売買に携わったほか、無許可の代理出産のあっ旋、タイの身分証明証の不正取得などに関わった疑いが持たれている。
3月に東部パタヤ市で同市在住の中国人男女が誘拐された事件で、被害者の家族がタイ人の代理母を通じて子どもを設け、子どもがタイ国籍を取得していたことが発覚。無許可の代理出産を捜査する中、女のグループが浮上した。
女は警察の取り調べの際に、椅子の上で体を激しく動かし手で自分の頭を叩いたり、床に倒れ込んで手足をバタバタさせ大声を上げるなどした。
タイでは数百、数千人の中国人が不正な方法でタイ国籍を取得し、タイで大規模に違法ビジネスを展開している疑いが強まっている。こうした中国人のグループはタイの警察幹部や政治家に賄賂を払い庇護を受けているとみられ、警察の捜査の進展は遅い。