【タイ】バンコク首都警察は10月7日、マレーシア人の男(26)を詐欺容疑で逮捕した。詐欺集団の一員として財務当局職員を装い、タイ人高齢者(70)から現金330万バーツ(1600万円相当)をだまし取ったとされる。
事件は11月5日に発生した。警官を装う男が被害者に「銀行口座が不正行為に関与している」と電話し、LINEで「ポーポム」というアカウントを探して追加するよう誘導。ビデオ通話で会話を続け、資産を一時避難させるよう指示した。被害者は信用して銀行口座から現金を引き出し、所有資産も売却して計330万バーツを用意したという。
男は都内トゥンクル区のガソリンスタンドで現金を渡すよう指示。被害者の前に現れたのはLINEで会話した相手とは別人で、財務当局職員を名乗って金を受け取り、「調査して3日後に返す」と告げて立ち去った。被害者はここでようやく不審に思い、警察に届け出た。
捜査の結果、現金を受け取ったのがマレーシア人の男であることが判明。事件後、別の男とディンデーン区のホテルで接触していたことも確認された。
マレーシア人はドーンムアン区内のホテルで逮捕され、事件当日に着用していた衣服、黒色のリュックサック、携帯電話2台、未使用のシンガポール製SIMカード4枚、外国発行のデビットカード3枚などが押収された。
取り調べでは通訳を介し、「以前カンボジアのカジノで働いていたが、外国人労働者は解雇され皆が職を失った。フェイスブックで仕事を探し、タイで荷物の受け渡しをする仕事を見つけた。報酬は1000リンギットだった」と供述。所持していたSIMカードは、観光客仲間に転売する目的だったと説明している。
警察は共犯者の特定と逮捕に向け、捜査を続けている。
写真:POLICE News Varieties






















