タイ警察、ロマンス詐欺関与のタイ人女3人を逮捕 被害総額300億円

【タイ】タイ警察中央捜査局は11月3日、ナイジェリア人グループ主導の「ロマンス詐欺」に関与したとして、タイ人の女3人(29、32、36)を逮捕した。いずれも組織の中核メンバーとみられ、他人名義の口座を用意させたり、現金を引き出したりする役割を担っていた。被害額は62億バーツ(300億円相当)に上るという。

 警察のこれまでの捜査によると、同詐欺グループは、「世界的な眼鏡レンズメーカー」の元女性CFO(最高財務責任者)に接触。米軍医師を名乗り、アフガニスタンに駐留していると偽ってSNSで親密な関係を築いた。相手を信用させた後、「相続した遺産を渡したいが、送金には手数料が必要」と持ちかけて多額の送金を要求。元CFOは会社資金を不正流用し、計62億バーツを送金したという。詐欺グループは金を持ち逃げし、元CFOも横領容疑で訴追される事態となった。

 今回逮捕された3人はそれぞれ、中部ノンタブリー県、東部チャチュンサオ県、南部ヤラー県で身柄を確保された。報酬は引き出した額の2~10%だった。取り調べに対し、3人はいずれも容疑を否認しているという。

写真:POLICE News Varieties

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