【タイ】バンコク都庁(BMA)は11月5日のタイの灯籠流し「ローイクラトン」に向けた準備状況を発表し、環境保全と都民の安全確保を両立させた大規模行事を実施すると明らかにした。「エコ・ローイクラトン」を掲げ、使用するクラトン(灯籠)は自然素材で生分解可能なものに限定するよう呼びかけている。
当局主催の本祭は11月5日午後5時から11時まで、ラマ8世橋の右岸(ラマ8世公園一帯)で開催される。伝統文化の継承と持続可能性を両立させることを目的に、自然素材のクラトン普及キャンペーン、クラトン作り大会、伝統舞踊、「リトルミス・ノッパマート」コンテスト、物産販売などの催しが計画されている。花火、爆竹、コームローイ(ランタン)については厳格に規制し、武器などの持ち込みを防ぐため検問所を拡充するなど、安全対策を徹底する。ノッパマートは、スコータイ王朝時に初めてクラトンを作って王に献上した、実在の王妃と伝えられる。
都庁舎で開かれた先の会合には、都庁、観光警察(ツーリストポリス)をはじめとする警察、そのほか関係機関からのそれぞれの代表が出席し、過去の課題を踏まえた役割分担を確認した。会場周辺に都職員や警官を増員し、警備時間も延長する方針。これにより、来場者が安心して伝統行事を楽しめる環境を整えたいとしている。