【バンコク】タイ首相府のサシガーン・ワッタナチャン副報道官は9月7日、タイで今年1~8月に報告された小児の手足口病(HFMD)患者が、前年同期比65.7%増の4万8154人に達したと発表した。タイ国家経済社会開発委員会(NESDC)の四半期報告によると、監視対象疾患の患者総数は前年同期から27.2%増の25万8105人となり、インフルエンザや肺炎と並んでHFMDの増加が顕著だった。
地域別では南部が最も多く、次いでバンコク都と中部が続く。感染者の大半は5歳未満の幼児で、4月頃から患者数が急増。高温多湿の気候に伴う、感染リスクの高まりが背景にあるとみられる。
サシガーン副報道官は、「免疫力の弱い乳幼児や集団生活を送る学校生徒は特に、警戒が必要」と強調。運河や側溝へのごみ投棄を控え、こまめな手洗いや消毒で感染拡大を防ぐよう、保護者に呼びかけている。
関係機関は今後も24時間体制で流行状況を監視し、必要な対策を迅速に実施するとしている。