【タイ】中部ナコーン・パトム県の王室寺院「ワット・ライキン」で住職を務める有名僧侶「プラ・タンマ・ワチラーヌワット」が、オンライン賭博のために寺院の資金3億バーツ(13億円相当)を使い込んでいた疑惑で、警察は今後の捜査が難航する見方を示した。僧侶と共に逮捕された関係者が「ギャンブルではなく融資だ」と、これまでの供述を翻しているという。
警察は5月15日に任意同行を求めて事情聴取を行い、その後、逮捕に至った。僧侶は還俗して黄衣を脱いでおり、メディアでは「ティット・イエム」という名で報じられている。横領に関わったとされる関係者の逮捕は、19日の時点で2人。
警察はこれまでの捜査で、元僧侶がオンライン賭博で深刻な依存症に陥っていたという証言を集めていた。しかし、元僧侶と共に逮捕された容疑者らは供述を翻して捜査に協力する姿勢を全く見せておらず、証拠固めが難航しそうだという。資金の流れも複雑で、全面的な解明には多くの時間がかかるとされる。
横領に関わった関係者は10人はいるとみられ、今後も逮捕者が出るもよう。また、横領以外にも女性との性的関係の疑惑も浮上し、騒ぎの拡大も予想される。