【タイ】観光目的での入国に対するビザ免除(ノービザ)の滞在期間が、これまでの60日から30日に短縮される見込みだ。ソーラウォン・ティエントーン観光スポーツ相が、過去数週間にわたって議論され、関係者が原則合意に至ったことを明かした。詳細はこれから詰めるとし、具体的な実施時期には触れていない。
タイ政府は2024年7月以降、日本を含む93カ国・地域のパスポート所持者に対し、観光目的での入国に限りビザを免除、60日間の滞在を認めている。しかし、今年1月に騒ぎが大きくなったタイ・ミャンマー国境の犯罪拠点の問題で、「犯罪者はタイ国内にもおり、(長期間の滞在が可能な)ノービザ制度が悪用されている」という声が挙がり、見直されることとなった。もともとは観光誘致が目的だったが、期間の長さが裏目に出た。
タイを訪れる外国人旅行者の一般的な滞在期間は平均7日、長くても14~21日間とされ、タイ政府観光庁(TAT)のターパニー・キアットパイブーン総裁は1月の時点で、「15日間に短縮しても旅程に影響を与えない」と発言していた。
政府はノービザ期間の短縮により、外国人による犯罪を減らしていくほか、コンドミニアム、アパート、民家などホテル以外の宿泊施設が1日単位で行っている賃貸や民泊を撲滅させたいという思惑もある。