【タイ】ルークトゥン(タイ演歌)やモーラム(タイ東北部伝統音楽)を歌っていた歌手のチャヤダー・プラームホーム(ニックネーム:ピン)さんが12月8日午前6時頃、地元の東北部ウドーンターニー県の病院で死去した。享年20歳。死因は脳損傷と敗血症で、それまでに受けていたタイマッサージの誤った施術が原因と疑われている。
ピンさんは10月5日の公演後、肩に痛みを覚えてタイマッサージ店に赴いてマッサージを受けた。2日後に背中が痛み出し、1週間後に腕がしびれ始めた。後日、同じ店で同じマッサージ師から受けたところ、症状が悪化。2週間後に全身に痛みを感じ、特に背中は寝返りが打てないほどに傷んだという。再び同じ店を訪れ、3回目は別のマッサージ師から受けたものの、症状はさらに悪化。全身に腫れとあざが残り、指先はチクチクして熱さと冷たさが交互に訪れた。
1カ月の間に3回受けたマッサージについては、ピンさん自身が11月6日にフェイスブックに投稿しており、最初の2回は首をひねる施術を受け、3回目は(タイ語で重い手と表現する)きつめの施術だったという。体の50%以上を動かせないとする一方、「母がマッサージ師で、私もマッサージのことを理解している」とも書き込んでいた。
病院で診察を受けたところ、頸椎(けいつい)脱臼と神経の損傷が認められた。11月18日には自分で動けなくなるほど症状が悪化。11月22日に入院し、そのまま昏睡状態に陥った。
ピンさんの遺族はマッサージ店を訴えたいとし、保健省健康サービス支援局は同店が正式な認可を受けているかどうかを確認すると発表した。また、一部の専門家は「マッサージ師によって施術が変わる。認められていない行為もあり得る」とコメントした。
https://www.facebook.com/phing.chya.da