タイで日本の地理的表示産品登録 「鹿児島黒牛」と「但馬牛」
- 2023/7/20
- タイ経済・企業
【日本、タイ】日本の農林水産省は20日、日本の地理的表示(GI)産品である「鹿児島黒牛」と「但馬牛」がタイでGIに登録されたと発表した。タイで両産品の模倣品の行政上の取り締まりが行われるほか、産品と無関係の第三者が登録する商標(冒認商標)の対策にもなる。
これに合わせ、タイの「ドイトン・コーヒー」と「ドイチャン・コーヒー」を日本でGI登録した。
タイで登録された日本のGI産品は2021年に登録された「東根さくらんぼ(山形県) 」を含め3産品となった。
農水省によると、海外では日本の地名を冠した食品や農産物による模倣品の被害が発生し、第三者による日本の地名を冠した商標(冒認商標)の取得も多数確認されている。他者による冒認商標の権利登録により、輸出が困難となった事例や高額で権利の購入を強いられる事例も発生している。一度冒認商標が登録されると、取り消すための手続きに数年を要し、場合によっては取り消すことができないこともある。このため、ブランドを作り出した本人、団体、地域が一刻も早く権利の取得を行うことが重要。農水省は海外での日本のブランド産品の模倣品排除とブランド保護のため、輸出品目について、海外でのGIや商標の出願を推奨し、現地でのブランド保全に関する相談への対応や、海外での侵害対策、海外でのGIなどの出願支援などを行っている。