【タイ】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は10月26日、東部経済回廊政策委員会(EECPC)の2026年第3回会合を主宰し、EEC内に新たに4カ所の経済特区を設置することを承認した。重点産業の集積を進め、国内外からの投資誘致を加速させる狙い。
政府はこれまで、ウタパオ空港およびウタパオ航空都市(U Tapao Aviation City)開発事業の推進、外国の医師免許保有者によるEEC内での医療行為に関する基準整備、ラヨーン県マープタプット工業港第3期開発事業(第2区間)の事業方針見直し、特別経済振興区8カ所の新設など、EEC関連の重要案件を相次いで承認してきた。首相は、これらの取り組みによってEEC事業を計画どおり継続し、目標達成につなげたいとの考えを示した。
今回承認された4カ所の経済特区は、1)チョンブリー県「E-Tech Smart Park」:次世代自動車、スマート電子機器、航空・物流、デジタル、医療・ヘルスケア産業の集積拠点、2)同県「New Horizon City」:次世代自動車、スマート電子機器、食品加工、航空・物流、デジタル産業、バイオ・循環型・グリーン経済(BCG)の推進、3)同県「パナットニコム特区」:次世代自動車、スマート電子機器、農業・バイオテクノロジー、食品加工、ロボット、デジタル、航空・物流、医療・ヘルスケア産業に対応、4)ラヨーン県「次世代自動車特区(プルアックデーン)」:次世代自動車、ロボット、デジタル産業、人材育成・教育分野の拠点――となる。
首相はさらに、「投資誘致はもはや低賃金だけでは実現できず、新産業を受け入れる能力、雇用創出、サプライチェーンとの連携、人材育成につながる技術・知識の移転を示す必要がある」と説明。政府はこのため、既存技能の向上(アップスキリング)と新たな技能習得(リスキリング)を進めるとともに、技術センター、教育機関、研究拠点の整備を通じて先端産業に対応できる人材育成に取り組む。
また、「近年の投資は先端技術の活用に加え、国連の持続可能な開発目標(SDGs)や環境、社会的責任への配慮を重視する傾向にある」と指摘。経済協力開発機構(OECD)加盟に向けた取り組みを後押しする考えを示した。
一方で、EECの開発は全国共通の法制度や行政制度の枠組みの下で進めるべきで、「国家の中の国家」であってはならないと強調。投資委員会(BOI)と緊密に連携し、投資促進策の一貫性を確保するよう関係機関に求めた。
●タイ東部経済回廊、構成3県内に「特別経済振興区」8カ所を新設へ


























