タイの業界団体、エビ価格下落に対応 マレーシア輸入停止で農家支援

【タイ】タイ商工会議所(TCC)およびタイ冷凍食品協会(TFFA)は6月24日、マレーシアによるタイ産エビの輸入停止措置を受け、農家からの直接買い取りを開始した。TCC農業食品部(AFC)が主導し、価格の安定確保、流通支援、国内外の市場信頼維持を図る。

 マレーシアによる輸入停止はタイの養殖農家を直撃。種苗業者、飼料メーカー、集荷業者、冷蔵倉庫、加工業者、輸出業者など、サプライチェーン全体にも影響が及んでいるとされる。

 両団体は、エビを競りにかける前に抗生物質残留を検査し、基準を満たしたロットだけを取引に回す「エビ競り前の抗生物質検査制度」を活用することで、買い手側の安全性リスクを取り除き、冷蔵倉庫や加工業者と連携して農家から1日100トン超を受け入れられる体制を整えている。これまでのマレーシア向け輸出量も1日100トンであり、こうした買い取りによって輸出停止で行き場を失った数量を吸収し、市場の混乱を一定程度抑えられるとしている。

 6月1日からの輸入停止で、タイのエビ価格は1キロあたり50〜60バーツ下落。商務省が南部産エビを他地域に振り向ける措置を講じたことで、影響は一定程度緩和されているが、供給量は養殖シーズン終盤にあたる今月末にかけて減少する見通しだという。疾病の発生や米国、日本、中国といった主要市場からの発注減など、業界には依然として課題も多い。生産コストの変動もあり、農家は次の養殖サイクルを続けるか、規模を縮小するか、一時休止するか判断を迫られているとされる。

 農家は6〜7月に次期の養殖を開始し、出荷までには90〜140日を要する。協会は3月時点で、年間輸出量を25万トン超と見込んでいたが、生産が40万トンを上回ることが前提だった。現状では達成が不透明で、来月にも見通しを見直す可能性があるという。

 スリヤ・ジュンルンルアンキット農業協同組合相が6月17日にマレーシアを訪問して協議に臨むとされていたが、具体的な成果や訪問後の進展は明らかにされていない。 一方、マレーシア国内では輸入停止によって飲食店などで価格上昇が生じているとし、タイとの協議を急ぐ意向を示しているという。

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