【タイ】タイ運輸省陸運局(DLT)は、中東情勢の悪化に伴う軽油価格の急騰を受け、公共交通機関の運賃を4月6日に引き上げると正式に発表した。燃料費は公共交通事業者の運営コストの最大45%を占めて、価格高騰が経営を直撃している。
今回の改定では、大型バスの運賃が1キロあたり5サタン、乗り合いバンやミニバスが同2サタン引き上げられる。100キロを移動した場合、大型バスは1席あたり5バーツ、バンは同2バーツの値上げとなる。バンコク都内を走るソンテウ(乗り合いピックアップトラック)については、車齢2年以内の車両で1席あたり1バーツ、2年超の車両で同2バーツの引き上げが認められた。
地方路線については、消費者物価指数(CPI)、エネルギー価格指数、人件費など地域ごとの実情を反映した算定式に基づき、各県の陸運管理委員会が運賃改定の可否を判断する。
一方、4月中旬のソンクラーン(タイ正月)に伴う帰省・旅行需要への影響を避けるため、運輸省傘下で長距離バスを運営する国営トランスポート社(ボーコーソー)および共同運行業者が運行する主要長距離路線では、4月6日から19日まで運賃を据え置く。すでに予約済みの乗客についても、追加料金は発生しない。ソンクラーン連休は、政府発表で4月11~15日の5連休。
新たな運賃体系は毎月見直され、燃料価格の動向に応じて引き上げ・引き下げの両面で調整される。今回の改定は、3月30日時点の軽油価格(1リットル38.99バーツ)を基準に決定されたが、4月3日には47.74バーツまで上昇しており、価格変動が続けば再度の見直しも検討される。
燃料高騰を受け、公共交通機関の一部ではすでに運行本数を2割程度削減しており、当局は事業継続と利用者負担のバランスを取る必要に迫られている。貨物輸送分野では、運賃交渉の目安として軽油価格連動型の輸送コスト指数(DFCI)を導入し、適正な料金設定を促す。
また、ソンクラーン連休中の安定輸送を確保するため、陸運局は国営エネルギー大手PTTグループのPTTオイル・アンド・リテール・ビジネス(OR)と連携し、主要幹線や目的地周辺での燃料供給体制を強化する。運賃据え置き措置とあわせ、連休中の円滑な移動を支える構え。
バンコクの北バスターミナル(モーチット2)
写真:レスキュー隊「1677(ร่วมด้วยช่วยกัน)」フェイスブックより
























