【タイ】タイ投資委員会(BOI)は1月15日、今年初の委員会会合でデータセンター関連の投資案件7件、総額960億バーツ(3500億円相当)を承認した。ナリット・タートサティーラサックBOI事務局長は、「世界的にデジタル産業が拡大する中、タイのインフラに対する投資家の信頼が高まっており、地域のデジタル拠点化と経済成長の基盤強化につながる」と期待感を示した。
7件のうち3件は、タイのTrue Internet Data Center Co., Ltd.(True IDC)による申請で、投資額は453億バーツ。東部サムット・プラーカーン県およびチョンブリー県で大規模データセンターを整備する。IT機器向け電力容量は計223メガワット規模となる。
2件は、タイのGSA Data Center 05 Co., Ltd.による申請で、372億バーツを投じて東部サムット・プラーカーン県およびラヨーン県で計120メガワット規模のデータセンターを整備する。同社は、タイ携帯電話サービス大手アドバンスト・インフォ・サービス(AIS)、同社の大株主であるシンガポール通信大手シンガポール・テレコム(シングテル)、タイのエネルギー大手ガルフ・エナジー・デベロップメントによる合弁会社。
タイの建設・エンジニアリング大手STECONグループとシンガポールのデータセンター開発・運営会社SCゼウス・データセンターズが合弁で設立したStellar DC Co., Ltd.は、バンコク都内で80億バーツを投じ、大規模データセンターを整備する。IT機器向け電力容量は25メガワット規模となる。ほか、データセンターの設置・運営を手がけるシンガポール系のFlaer Technology (Thailand) Co., Ltd.は、63億バーツを投じ、東部サムット・プラーカーン県およびラヨーン県でデータホスティング事業を展開する。
タイの昨年のデータセンター事業への投資申請は36件で、総額7280億バーツに上った。立地はラヨーン県が33%、チョンブリー県が32%、サムット・プラーカーン県が12%を占め、残りは東部チャチュンサオ県、中部パトゥムターニー県、バンコクに分散した。タイ、日本、シンガポール、英国など、国内外からの大規模投資が相次いでいる。
ナリット事務局長は、クラウド、人工知能(AI)、IoTといった技術の普及により、安定かつ安全なデータ処理基盤への需要が急増していると指摘。主要データセンター事業者がタイを投資先に選んだことは国際的な信頼の表れであり、金融や電子商取引を中心にデジタル経済の成長を後押しすると強調した。
BOIは昨年末、投資の効果を国内に還元するため、支援条件を厳格化した。3年以内に管理職や専門職の少なくとも半数をタイ人とすることに加え、人材育成、教育機関との連携、研究開発、中小企業の能力向上、国内サプライチェーン支援などを、税制優遇の適用前に実施することを求めている。さらに、電力使用効率や水資源管理の基準を設け、東部経済回廊(EEC)以外に立地する案件には優遇措置を厚くすることで、電力需要の集中を抑え、地方への分散投資を促す方針だ。




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