バンコク不動産投資市場、取引額がコロナ禍後で最高水準に

【タイ】タイのメディアが不動産コンサルティング会社「CBREタイランド」の分析として伝えるところによると、2025年のバンコクの不動産投資市場は活況を呈し、取引額はコロナ禍後で最高水準となった。観光需要の回復や投資家の信頼感の持ち直し、資産分散の動きが市場を押し上げた。

 同社は、2025年は不動産投資市場の動きが一段と活発化したと指摘。宿泊施設分野は堅調に推移し、オフィス市場でもコロナ禍以降で最大の純吸収面積を記録したという。

 2025年1~10月の10カ月間に、同社の投資部門が手掛けた取引総額はおよそ100億バーツ(500億円相当)に達し、ホテル、オフィス、土地、店舗併用住宅など20~25件の取引が成立した。「2025年は2020年以来最も力強い年だった」とし、取引の中心はホテルで、次いでオフィスが続いたと説明。住宅分野の需要はやや鈍化しているものの、完全に停滞したわけではないとした。「最近の取引を支えた最大の要因は観光の回復。投資家は依然として宿泊施設を魅力的な投資先と見ている」と分析している。

 バンコクのホテル供給は過剰のように見えるが、「1泊3万バーツを超える高級ホテル、中価格帯、ライフスタイル型、リバーサイド開発、サービスアパートメントまで、商品設計の自由度が高い」という。「オフィスは都心部に供給過剰が集中しているが、ホテルは価格帯や立地の幅が広く、多様な投資機会がある」と指摘している。こうした多様性により、全体として供給過剰感があっても、特定分野での未充足需要を狙うことが可能だとする。立地や価格帯に応じた戦略を取ることで、画一的なオフィス市場より競争を乗り切りやすいという。

 一方、バンコクの建物の多くが老朽化している点も指摘されている。「築30年近い建物が多く、新規開発には適さないものが少なくない」とし、再開発や用途転換の動きも加速している。

 買い手層も広がっており、住宅開発業者の動きが鈍る中、富裕層、複合企業、不動産以外の企業が投資分散を目的に市場に参入。「新たなサイクルの始まりにある。都心部の資産は引き続き底堅く、交通の結節点周辺や選別された再開発案件に新たな機会が生まれる」との見方を示した。

バンコク都内アソーク界隈 写真:newsclip

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