タイ北部で観光フォーラム開催 「チェンラーイは文化遺産と創造性を融合させたモデル都市」

【タイ】タイ北部チェンラーイ県で12月1~3日、アジア太平洋観光協会(PATA)による「PATA Destination Marketing Forum 2025(PDMF 2025)」が開催された。チェンラーイが文化遺産と創造性を融合させたモデル都市として紹介され、今後の国際会議やMICEの拠点として発展する可能性が確認された。

 フォーラムには19カ国から300人の観光業関係者が参加し、観光とMICE産業の持続可能な発展に向けた戦略が議論された。タイ政府からは、ナピントーン・シーサンパーン首相府相が出席し、開会式の議長を務めた。

 従来の「持続可能な観光」を超えて環境や地域社会に積極的な利益をもたらす「再生型観光地」の概念が提示され、地域の文化資源や創造都市ネットワークを観光やMICEビジネスに結びつける方法が検討された。MICE産業を地域経済の成長エンジンとして位置づけ、質の高い旅行者を呼び込む戦略が共有されたほか、デジタル技術を活用しつつ文化的価値を損なわない観光体験の創出についても議論された。

 そのうえでチェンラーイは、創造的MICEの拠点として位置づけられ、文化遺産と創造性を融合させた都市として、ユネスコ創造都市ネットワークへの参加や地域文化の観光資源化を通じた持続可能なモデル都市の事例とされた。今後の健康観光や郷土料理を世界市場に発信する国際的拠点としての役割が期待されているという。

 MICEは、会議(Meeting)、インセンティブ旅行(Incentive Travel)、国際会議(Convention)、展示会・イベント(Exhibition/Event)の総称。

ナピントーン首相府相 写真:タイ首相府

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