【タイ・ベトナム】タイ王室系複合企業サイアムセメント・グループ(SCG)がベトナム南部バリア・ブンタウ省で9月末に稼働させたばかりの石化工場「ロンソン石油化学コンプレックス」を10月半ばには停止していたことが分かった。先週に700億ドルの追加投資を発表したばかりだった。
ベトナム有数の規模を誇る同コンプレックスは、SCG傘下のロンソン・ペトロケミカルズ(LSP)が運営し、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)を中心に製造している。ロイター電を引用したタイ英字紙「バンコクポスト」によると、SCGは昨年の時点で「ベトナム国内のPEおよびPPの需要は計330万トンで、同コンプレックスの生産能力は130万~150万トンに達する」と語っていた。
今回の操業停止の理由は、コスト管理や市場の見極めとしている。SCGは年明けには操業を再開したい考えだが、停止は短くとも最低6カ月続くとも報道されている。