タイ国会開会、首相選出は依然不透明 デモの恐れも

【タイ】5月14日の議会下院(定数500)総選挙後初の国会が3日、開会した。4日に下院議長(国会議長)と副議長を選出する。首相指名選挙は今月中旬ごろ行われる見通し。

 下院選では、野党陣営の革新系ガウクライ党(ムーブフォワード党)が151議席(比例代表の得票率36.2%)、同じく野党陣営のタクシン元首相派プアタイ党が141議席(同27.7%)を獲得し、1、2位となった。両党は民主派の小政党6党と連立を組み下院で312議席を確保し、ガウクライ党のピター・リムジャルーンラット党首(42)を首相とする新政権の樹立を目指す。

 ただ、首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)も投票するため、政権樹立にはあと70議席程度必要となる。ガウクライ党は国王批判を禁じた不敬罪の改正・廃止、徴兵制の撤廃などを掲げて王党派と正面から対立しており、首相指名選挙で上院の支持を得られるかどうかは不透明だ。選挙で信任を得た野党陣営が非民選の上院によって政権樹立を阻まれた場合、バンコクなどで大規模な抗議デモが発生する可能性がある。

 連立交渉の過程で、ガウクライ党とプアタイ党の軋轢(あつれき)も表面化した。特に下院議長ポストについては、両党が権利を主張して交渉が難航。国会開会当日になり、マレー系イスラム教徒住民の支持を受ける地域政党プラチャーチャート党のワンムハマッドノー・マター党首(元国会議長、元副首相)を議長とすることで決着したが、両党の間にはしこりが残った。

ピター党首(写真提供、 Move Forward Party)

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